計測工学

圧力の測定

こんにちは。

 

今日はものづくりに必要とされる知識の勉強の中で圧力の測定ということについて勉強していきたいと思います。圧力を測定する方法には液柱を使って圧力を測定する方法と、色々な管の形状の弾性変形を使って圧力を測定するものがあります。

 

 今日の話の流れはまず最初に「圧力とは」という話をします次にマノメーターと言われる液体の液面の高さの変化を使って圧力を知る方法について学習します。3番目にブルドン管式圧力計というブルドン管を弾性変形させることによって圧力の変化を知る方法について話をします。

 

最初に圧力とはということなんですが、圧力とはその垂直に押し合う力という風に工学では考えられています。英語で言うとプレッシャーになります。圧力の単位はパスカルという単位を使い、 パスカル =ニュートン割ることの m2つまり力割ることの面積という単位を持っています。

 

 大気圧はパスカルで表すと大体100 kPa になります。しかし100 kPa だと直感的に分かりにくので、キログラムで表すと1 CM かける1 CM の範囲に1 kg の力がかかる圧力が大気圧の大きさになります。

 

圧力にはゲージ圧と絶対圧というのがあってゲージ圧というのは大気圧を基準とする圧力になります。一方で絶対圧は完全真空を基準とし、完全真空というのは気体の分子が一個も存在しないような状態のことを言いますが絶対圧というのは完全真空を基準とする圧力になります。

 

この大気圧を基準に圧力測定をする場合をゲージ圧といます。大気圧よりも低い圧力のことを真空圧という風にいいます。一方で完全真空を基準として圧力を考える場合には絶対圧という風に言います。計っている圧力がゲージ圧なのか絶対圧なのかというのをはっきりさせておく必要がある場合もあるのでその場合は注意が必要です。 

 

流体というのは空気とか水とかのことを言っています。流体が動いてない状態にどのような力が働いてるのかというのを考えることを流体静力学という風に言います。例えばここに水面があったとして水面に大気圧P0が作用して、水面から深さ h の位置における圧力 p というのはどのように表わされるかって言うと 

 

P= P0+ρgH

 

 という形で表されます。ρは密度、gは重力加速度、 H は水深になります。密度は空気だったら大体1立方メートルあたり1 kg、 水であったならば1立方メートルあたり1000 kg になります。 

 

液柱式圧力計のことを u 字管マノメーターという風に言います。この場合左側の丸い容器の中に入っている気体の圧力Aと右側に入っている容器に入っている気体の圧力 B となります。密度はそれぞれρA、ρBになります。 A と B は圧力が違うので途中に入っている液体の液面の位置が違います。 A の方が圧力が高いために液面を押し込んでおり、本来ならば A と B の圧力が一緒ならば液面の位置は一致していることになりますが A と B の圧力が違っているので液柱差 H というのが発生しています。この液体の密度をρで表します。 

A と B で流体の重さと圧力のつりあいを考えてあげればいいことになります。気体Aの圧力が PA なんでここに PA というのが書いてあります。このAの気体の重さによる圧力がρAかけるgかける高さ H はになります。一方で気体Bは、気体の圧力PBと気体Bの重さの部分がH1-hかける b という気体の密度かける重力加速度で表されます。さらにここに液体の重さは液体の重さによって生じる圧力として気体の密度がρ、重力加速度がg、液柱の高さが Hなので、ρgh ということになります。そうすると今ここに二つの圧力が左側と右側で釣り合っているのでイコールで結ぶことができます。従って、この式を変形すると次の式が出てきます。液柱の高さ H を読み取り圧力差が測定できる AB の流体が同じである場合にはここの部分がゼロになってここの項がなくなります。従って、pA-pb =(ρーρB)GHという式が出てきます。また、多くの場合では液体に水銀を使うことが多いのですが、水銀である場合には空気の密度に対して水銀の密度はかなり大きいので空気の密度は無視することができます。従って pAーpb =ρgh という式が出てきます。以上が u 字管マノメーターにより、圧力を測定する方法になります。圧力差は、気体の密度と重力加速度と液柱差を目視して測定すれば圧力差を計算によって求めることができます。 

 

次にブルドン管式圧力計について学習していきたいと思います。ブルドン管で圧力を測定する原理というのは流体の圧力が変化するとその圧力によってブルドン管と言われる管が弾性変形することによります。例えばバネの場合は伸びきって元に戻らなくなるような変形は弾性変形とは言いません。このままブルドン管の変形を指針の動きに利用すると圧力を指示するように形を工夫してあげると圧力計になるというのがブルドン管式の圧力計になりますね。ヒステリシスという圧力が増えていくときと減るときで指示値が違うことをヒステリシスという風にいます。さらに、弾性変形を利用してるのでブルドン管が時間が経つにつれてブルドン管の形が変わってきたりすると少しずつ指示値が狂ってきたりするので時々検定と言われる正しい値の圧力計で正確な指示値かどうかを調べる必要があります。 

ブルドン管の中を見てみると円形を押し潰した断面を持つC字型のチューブというのがブルドン管になります。少し分かりにくいかもしれませんがブルドン管は潰れたストローのような形状をしています。 

管の中は圧力を測定される気体でこの管の中が満たされているわけですが、圧力が上昇すると先ほどを回るを潰したような形だったブルドン管が圧力が上昇すると元の丸に戻ろうとすることになります。円形に戻ろうとするとはてな型の形状がまっすぐになろうとするんでその動きを指針の動きに変化させるというのがブルドン管式圧力計になります。一方、ブルドン管みたいな形をしてなくても、渦巻きをしていても圧力が変化すると形状が変わる変わろうとするのでその動きを指針の変化に置き換えることができたら圧力計として使うことができます。これが弾性変形を利用した圧力計の原理になります。今日はこれぐらいにしておこうと思いますご清聴ありがとうございました 。