機械部品の製作や組立には,サイズ公差だけでなく部品の形状や姿勢および位
差(狂いの大きさ)や振れ(これらを総称して幾何偏差という)などが問題となります。
何学的に正しい形状や位置などから狂ってもよい領域(公差域)を数値で示したもの一
が幾何公差(geometrical tolerance)といいます。^^
幾何公差の種類と記号
幾何公差の図示には、長方形の枠(公差記入枠)を用います。この中に、公差の種類を示す記 号と公差値および関連形体においては、データムを指示する文字記号を,それぞれ仕切った区分に左から順に記入します。^^
公差によって規制される形体の示し方
公差記入枠は,公差を規制する形体に対して、細い実線(指示線という)で垂直に結び、先端に矢印をつけます。
ウ)指示線の矢は、引出線を用いて参照線上に当ててもよいことになっています。
データムの示し方
幾何公差の中でも平行や垂直は何に対して、平行なのか、何に対して垂直なのか示す必要があります。この基準のことをデータムと言います。データムは「A」、「B」等のアルファベットを四角で囲み、形状の上に黒塗りの正三角形を書き、細い線で結んで表します。